インド留学記:授業編 「ヨーガ・ウパニシャッド」
プネー大学総合学部体育教育化ヨーガ専攻修士課程、コース開始から約25日経過しています。現在21名が在籍。定員は40名。
あれ?かなりの定員割れ…?!ということで、20名の再募集が始まりました。
さて何人ぐらい来るのでしょうか、試験なども初回と同じプロセスであるようです。
以前も少しご紹介した通り、2年間4学期性で、今学期は
YE101 Foudation of Yoga
YE102 Hatha Yoga
YE103 Patanjala Yoga Sutra
YE104 Yoga Upanishads
YE105 YogaPracticalの5科目の授業があります。
「YE104 Yoga Upanishads」の担当は、非常勤でありながらも生徒から絶大な信用と人気を誇るロナヴァラ・ヨーガ研究所ディレクターのマンマット・ガローテー博士です。
Credit1:
l What is Yogopanishads?
l Trishikhibrahmanopanishad, Yogakundalyuanishad
Credit2:
l Yogacudamanyupanishad,
l Mandalbrahmanopanishad,
l Nadabindupanishad
Credit3:
l Conceptual Undesrstandings of Vedanta Philosophy
l Isa,Kena, Kata, Prashna, Mundaka, Mandukya
Credit4:
l Iteryiya, Taiteriya, Chandogya, Bruhadaranyaka, Shwetashwatar
Upanishadについては、ロナヴァラのkdham付属カレッジのディプロマコースでもその具体的内容についてはほとんど触れることはありませんでした。
QCIの内容程度というところです。むしろQCIのガイドブックをテキストとして使用しています。
現在は、What is Yoga Upanishads?? という部分の説明が続いています。
・ 「Yoga Upanishads」という言葉は、二つの単語の組み合わせによって成り立っている。「Yoga」と「Upanishads」である。
・ よって、私たちは「Yoga」と「Upanishads」それぞれがどのようなものかを理解することによって、その組み合わせからできた「Yoga Upanishads」が何を意味するのかということを理解することが出来るのである。
そしてまずは「Upanishads」についての説明が始まります。
・ なぜ私たちはウパニシャッドを勉強する必要があるのか…
・ それは「我々は一体何ものなのか?」「真実の自己とは何か?」を理解するためである…
・ 進化の本質、性質について:私たちは無意識にも本質的成長への方向へ向かっていくことが出来る、しかし莫大な時間を要することになる。
・ ウパニシャッドを勉強することによって、私たちがこの世に存在する目的に向かって、より短い時間で到達することが出来るようになる。
・ 私たちは既に“全てを超越した存在なのである”、しかしこの身体、思考、自己意識、知性の枠に閉じ込められ、その本質に気付けないでいるのである。
・ 「知識」と「叡智」の違いについて:「知識」は情報とも言えるものであ。また「知識」は「叡智」の初歩的段階とも言える。しかし「叡智」はこの「知識」と内省を伴った「経験」が統合されたものである。「知識」は「叡智」というゴールに至るための道具とも言えるのである。
・ 「幸せ」と「不幸せ」の原理:実際のところ、この現象世界には「幸」も「不幸」もないのである。すべては他との「比較」から生まれるものなのである。
・ 「純粋な心」とは:集中し、様々な障壁から自由な心のことである。
・ この「純粋な心」があってこそ、初めてウパニシャッドの「叡智」を学ぶ準備が出来ていると言えるのである。
・ 障壁とは、「判断」「怒り」「エゴ「散漫」の4つである。
・ 実際、ウパニシャッドの叡智を、本当の意味で理解するのはかなり難しいことである。なぜならウパニシャッドの叡智へ至る道は、繊細で目に見えないからである。
・ また、それは知性だけでは到達出来ない。
・ また、それは人間の努力だけでも到達できない。
・ しかし空を鳥が目的地に向かって飛んで行けるように、私たちもゴールに向かうことが可能である。
・ それは人間の持つ潜在能力以上のもののサポートを受けながら可能となるのである。
・ さて「ヴェーダ」とは:RigVeda, Yajur Veda, SamaVeda and AtarvaVedaの4つのヴェーダが存在する。
・ そしてそれぞれのヴェーダは、4つのセクションに分かれている:Samhita,Brahmana, Aranyaka そしてUpanishads.
・ Upanishadsは、個我である自己を、宇宙の原理に一体化させるための教義なのである。これは万人のためのものというより、師より長い年月をかけてその弟子へ受け継がれて行くものである。
・ 諸説あるものの主要ウパニシャッドはシャンカラアチャリヤによってコメンタリーが出されている以下の10個である。
Isa, Kena, Katha, Prashna, Mundaka, Mandukya, Taieriya,
Aiteriya, Chandogya, Bruhadaranyakaである。
・ 学者によっては、これにSvetasvataraを加えて11個とする者もある。
・ またシャンカラアチャリヤによってコメンタリーが書かれたBrahma SutraにはKausitaki, Jabala, Mahanarayana, Paingalaの4個のウパニシャッドも参照されている。
・ 多くのウパニシャッドがあるが、この全てに共通するウパニシャッドのメッセージとは何か?
・ それは「この世の中は多様性に溢れ、多くの苦痛や苦しみに満ちているように見える。しかし実際はそれら全ては表面上のことに過ぎないのである」
・ ブラフマンとは何か? それはどのような言葉によっても表現できない存在なのである。
・ アートマンとブラフマンの違いは何か?アートマンはカルマによる所産を楽しんでいる(or 苦しんでいる)。一方ブラフマンはただそれを見ているのである。
・ しかし一般的に怒りっぽい、落ち着きがない、常にイライラしているというのが人々の性質でもある。しかしこのような状況ではウパニシャッドの叡智を理解することが出来ない。
・ 身体、プラーナ、感覚、思考、知性、またはそれ以上のベレルにおける問題を解決してこと真実を理解することが出来るのである。
・ そしてその方法が「Yoga」なのである!!!
ざっとですが、このような内容の授業が進んでいます。
そして次回から「Yoga」についての話が次の授業から始まります。
このような内容は、日本人の私にとってはまったく新鮮。
インド文化の中で培われて来た知識として「ふんふん」と聞いています。
しかしマンマット博士の熱弁、この知識を思いっきり魅力的に語ってくれます。
はてさて、今後の具体的なウパニシャッド文献の話も楽しみです。
マンマット・ガローテー博士は来週月曜日の授業を最後に一旦ヨーロッパ出張の予定。さすが売れっ子講師です。
インドでインド人の中で勉強していると「普通」なのですが、何だか日本語にすると、怪しい響きが出て来ているような…笑
訳が至らない部分が多いと思いますので、修正点などあればぜひとも教えてください、、、
最近はクラスメートとのランチタイムが憩いの一時になっています。
ほぼクラス全員メンバーであつまって、お弁当を食べます。
お弁当のおかずはみんなで分け合うのがインドの伝統と。次々におかずが回されビュッフェ状態。みな料理上手で美味しいおかずが盛りだくさん。
明日はガネーシャお祭りのイベントに参加予定です。お祭り事情もまたアップしていきたいと思います。
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