インド留学記:郷に入っては郷に従え

今日はきっかり授業が始まってから1週間。

相変わらず毎日色々なことが起こっています。

感情の大幅な起伏を毎日経験中…もの凄く嬉しくなった瞬間の、5分後には涙がちょちょ切れるほどのどん底にいることもあります、笑

マンマット.M.ガローテー博士の授業内容が、心に染み入るように入ってくるのは、この境遇あってこそだとやっと思えるようになってきました。

「You are more powerful than situation!」と吠えるように授業で熱弁してくれています。


さてこちらプネー大学で今年度からの体育教育科におけるヨーガ修士課程。



学生は定員40名のところ、21名。
内留学生は1人、私です。
女子19名、男子2名。
年齢層は20代ー40代。
ヨーガインストラクター、アーユルヴェーダドクター、ナチュロパシードクター、通訳、など本業も様々。

2年間4学期の中、この1学期で学んでいるのは次の5科目です。

YE101: Foundation of Yoga

YE102: Hatha Yoga

YE103: Patanjala Yoga Sutra

YE104: Yoga Upanishads

YE105: Yoga Practical


月〜土曜までの週6日

AM10:30—12:00 YogaPractical

PM13:30-16:30 Lectureが各1時間×3コマ連続

といったスケジュールになっています。


しかしさすが今年度から始まったコース。

現在もインド人学生の中で猛烈なカリキュラム論争が起こっています。


Practice90分は長過ぎるから短くしてほしい

いや、Practiceは90分のキープは当たり前だ、

10:30は早すぎるから11:00からにしてほしい、

いや、それはほんの3人の意見でしょ、

昼ご飯の時間を30分にしてほしい、

16:00に授業を終えて帰りたい、等々…

インド人女子の激烈な論争です。


たまに気を利かせてインド人の一人が「Sokoはどう思う?」と聞いてくれても、他のインド人が「Sokoはどんなことも受け入れる準備が出来ているわ!」「Sokoは昼ご飯時間が30分でも大丈夫よ!」と、間髪入れずに返事をしてくれます笑。

この論争に巻き込まれるくらいなら、時間のことなど小さいことです。

「プラクティスの時間は90分キープしてほしい」ということだけ伝え、あとはおとなしくしています。


そんなことよりも、私の問題は、

パタンジャリとプラクティスの授業が全てマラーティー語!さっぱりわけわからーん!

ということなのです…


プネー大学でMAを履修するにあたって、まさか言語がローカル語だとは思いもしてなかったのです…

あっけにとられた1日目(ちなみにパタンジャリもプラクティスも同じ先生です)。

担当教諭に「私はマラーティー語が分からないので英語もお願いします」と頼んだところ「分かった、英語でも説明するから大丈夫」と言っていたものの、次の日もほとんど英語なし。


プラクティスでもレッスンプランのように一つ一つのポスチャーについて詳しく解説をしています。そして散々マラーティー語で60分ほど説明した後で、

今日説明したのは「腹部の筋肉を収縮させることで、前屈に効果があるということだよ。」と一言で終わり。


・・・カッチーーーン!!!!そんなわけないだろーーー!!!

・・・もはやリアクションもできず。


パタンジャリも「英語と同時に話すと、僕の授業の流れが邪魔されるから無理」と。

当初スライドは唯一英語でしたが、今はもはやスライドもマラーティー語。

出席番号もマラーティー語。自分の番号すら分かりません。

悔しいやら、悲しいやら、もう涙がチョチョ切れてきました…


クラスメイトのプッシュもあって、コースマネージャーや他の先生にも相談。

一応話し合ってくれたようですが、パタンジャリについては「全く変化なし」

というか、そもそも「無理」なんだということも分かってきました。


そして…少し私の中で変化がありました。

昨日、留学生ミーティングがありました。

プネー大学の留学生、特に寮生が集るミーティングです。

ベトナム、アフガニスタン、アフリカ、ブータン、スリランカ、トルコ、ミャンマー、等々…

アフガニスタンの学生は、「内戦で学校もすぐに休講になるし、勉強に集中できない。だからここに学びに来たのだ。」と…

寮の部屋も凄まじく殺風景、ほぼ服と食料だけ。

日本人の私のようにパソコンなどなく、自分の本もなく、ケトルもなく…

それでも「家族が理解してくれてここに来れたのだから、勉強を頑張る」のだと…。


なんだか、私がマラーティー語が分からなくてピーピー喚いているのが、恥ずかしくなってきました…。


正直この1週間「留学生として来ているのだから、大学側も留学生に対して正当な教育を!」「こっちは日本から来たんじゃー!」と思っていました。

しかしここにいる留学生の多くは途上国の生徒。

勉強できる場所と時間が与えられているだけで十分有り難いことなのだとやっと思えるようになってきました。

というか、大学院とはそもそも「自分で勉強を深めていく場所」であって、授業を受動的に聞いている場所でもないということもやっと分かってきました。


「郷に入っては郷に従え」

選択肢がない状況では受け入れるしかありません。


ここからは気持ちを切り替えて(まだ葛藤はあると思いますが方向として汗)、

出来ることをコツコツと、前向きに取り組んで行きたいと思います。


また授業だけにこだわるのではなく、「インドで生活する」「インド文化を知る」ことに比重を置いて、上手くバランスをとっていければと思っています。


今回は愚痴多めになってしまいましたが、徐々に元気になってきています。


明日は何か朝からイベントがあるようです。

質問しても「とにかく7時にメインビルディングに来い」とのことです。

いいのです…。

時間はあるし、行けば分かります。

明日のことは、明日。

今のことは、今。


このやろー!と悔しさをバネに、現在絶賛デーヴァナガリーを練習中です。

マラーティー語、サンスクリット語…やるしかない!!!

今は自分の出席番号も分かります。「Wees」20番です。


ネタには尽きない毎日。

FFRO締め切りまであと3日(営業日)…まだ終わっていません。

毎日オフィスに行くと、「忙しいんだ!」と目を見開いて怒鳴られます。

さあ、どうなるかなー。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • Soko Takeuchi

    2019.09.01 14:25

    ありがとうございます、笑ってもらえて何よりです!もうネタにするしかないので笑 頑張ります^_^
  • 俊彦

    2019.08.29 13:51

    まさかのマラーティー語。 わらっちゃいけないけど、あり得なさすぎて、笑ってしまいます。インドでは 自分の寛容さを これでもかって引き出させるような局面に遭遇しますね…。アーサナよりよっぽどきつい… まだ始まったばかりでお辛いかと思いますが、頑張ってください♪