プネー大学IDYイベント「心の安定のためのヨーガの重要性 」by マンマット・ガローテー博士3話

ヨーガには多くの伝統文献がありますが、その中でも特に重要なのは、パタンジャリのヨーガ・スートラです。そこにはYogaścittavṛttinirodhaḥ./チッタ・ヴィリッティ・ニローダというスートラがあります。

この言葉には「Complete cessation of modifications of mind/心の動きの完全な制止」という意味があります。心の動きを止めること/心を制御することがヨーガの目的ですが、普段の私たちの心は絶え間なく動き続けています。


WHOのウェブサイトを見ても、心の問題が増え続けているというレポートが出ています。

心をどのように扱うかという問題について世界的に注目されているのです。

ヨーガの全ての実習体系は、心をトレーニングするように準備されています。


しかし問題は、私たちが心/マインドについて十分に理解していないことです。

ヨーガ・スートラにチッタという言葉が出てきましたが、その「チッタ」とはなんでしょうか?

ヨーガの専門用語では、チッタというのは、マナス、ブッディ、そしてアハンカーラの3つの組み合わせです。アハンカーラで問題が起こり、問題が心/マインドのレベルで現れます。

心/マインドは、人格の全ての側面に影響を与える核となる部分です。

心は蜂の巣のようなものです。蜂たちが外界から情報を集めて、様々な印象を蜂の巣穴に蜜として溜め込んでいきます。そしてそれらの印象が感情として蓄積していきます。


社会の中で生きていると、毎日多くの問題に直面します。

コロナの問題もその一つでしょう。

私たちはある一定レベルまで感情をコントロールすることができますが、蓄積するとコントロールが効かなくなります。

そうなると感情レベルの問題は、心理的レベルに影響をもたらしていきます、そして心理的レベルから身体的レベルに影響が出て、体に不調が現れます。

私たちはそれを身体の不調として認識しているかもしれませんが、全ての根本的問題は心理的、感情的レベルにあるのです。


そして問題は、私たちはこの問題に対しての解決法を知らないことです。

解決法さえ知ることができれば、問題は機会に変わります。

このように健康に全体的にアプローチすることは、同時にヒューマニティーを向上することへつながるのです。


私たちは考えたことによって、行動を取ります。

そして一つ一つの行動は、習慣を作り、習慣は性格となります。

全ては考える/THINKから始まるのです。考えを変容することがポイントです。


PEACE/平和とHUMANITY/人間味は関連しあっています。

PEACEが向上すれば、HUMANITYが向上します。またHUMANITYが向上すれば、PEACEが向上します。自分の中のPEACEを周囲と共有すれば、周りもPEACEFULになります。


ではどのようにしたらこのPEACEやHUMANITYを達成できるでしょうか?

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