インド留学記 3学期振り返り編 第二弾


3学期の授業の振り返り、今のうちにどんどんいきたいと思います。


本日の紹介は、YG:301 Yoga in Modern Era/ 現代におけるヨーガ


Credit1: 現代におけるヨーガ

  • 伝統的ヨーガと、現代におけるヨーガのそれぞれの目的
  • 伝統的ヨーガと、現代におけるヨーガの違い
  • 社会的変遷
  • 現代的スタイルのヨーガ


Credit2: 近代以降のヨーガに貢献した人々

  • スワーミー・クヴァラヤーナンダ
  • スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ
  • (パラマハンサ・ヨーガ ナンダ)


Credit3: 現代におけるヨーガの変遷

  • Morarji Desai National Institute of Yoga (MDNIY)
  • Kaivalyadhama Institute of Yoga (Kdham)
  • Swami Vivekananda Yoga Anusandhana Samsthana(SVYASA)


Credit4: 現代におけるヨーガの枠組

  • AYUSH省
  • International Yoga Day
  • QCI,YCB
  • M.A, M.Sc


「現代におけるヨーガ」こちらの教科は選択科目となります。

新たに就任した先生が担当、実はkdham DYEd2015-2016卒の先生です。

Kdham卒の生徒には定番であった、UTTARAKHAND OPEN UNIVERSITYにてM.A取得しており、今回プネー大学助教授へ就任。

オンラインで初めましてなのですが、雰囲気や性格が良く、生徒との関係性も良好。

マハーラーシュトラ的な温厚性格とはこのような感じなのでしょうか。


さて、ここで注目なのは、インドの大学院での授業で、

現代、そして今後のヨーガの展望がどのように説明されるのか、興味津々です、

半分マラーティ語なので、分かる範囲にはなりますが、授業スライドから雰囲気を掴んでいきます、、、


ポイントをざっくりと紹介できればと思います。


まずは、伝統的ヨーガと現代におけるヨーガの目的について、、、

• 伝統的ヨーガの目的は「モークシャ/サマーディ/カイヴァリヤ」、

• 現代におけるヨーガの目的は「健康」、

これをハッキリ、キッパリ言い切っていました。

多くの人が心身の不調に悩んでおり、まずは「健康で幸せ」に日々を送ることが必要だ。ヨーガは心身の健康を整えるだけでなく、社会との関係性、さらには精神性も含めてホリスティックな「健康」を高めていくことができるのだと。


そして社会の変遷について、

インドでは昔、アーシュラマ(四住期)という制度や、ヴァルナ(階級制度)の枠組み、ダルマ(カーマ・アルタ・ダルマ・モークシャ)といった価値観の元に生活を営んでいたが、現代社会においてはそう言った伝統文化が希薄となり、産業化、技術化、都市化、人口増加、競争社会、職業選択の自由、社会の流動化、犯罪の増加、女性の社会進出、コミュニケーションの多様化が進んでいる。

さて、このような社会の中で、どのようにヨーガが役立っていけるだろうか?

  • 補完医療としてのヨーガ・セラピー
  • 運動不足には、エクササイズ的ヨーガや、アーサナ、
  • 心身の不調には、呼吸法を含めたヨーガ、
  • 精神性には、瞑想、そしてギャーナ・ヨーガ、
  • モラル/倫理教育については、ヤマ・ニヤマ、
  • 感情問題には、バクティ・ヨーガ
  • 仕事への態度・姿勢は、カルマ・ヨーガ
  • ライフスタイルを含めた、ミタハーラ/アハーラ(適切な食事)/ビハーラ(適度な運動)etc.,


そして現代的スタイルのヨーガもざっくり触れていきました。


現代的心身相関のヨーガ

  • Kdham/ハタ・ヨーガ
  • シヴァーナンダ・ヨーガ


現代的身体ヨーガ

  • アイアンガー・ヨーガ
  • アヌサラ・ヨーガ
  • アシュターンガ・ヨーガ
  • ヴィンヤサ・ヨーガ
  • ヴィニ・ヨーガ
  • パワー・ヨーガ
  • ビクラム・ヨーガ


現代における思想的ヨーガ(インド)

  • ブラフマ・クマリ/ラージャ・ヨーガ/ 瞑想
  • ハサジャ・ヨーガ/ クンダリーニ・ヨーガ
  • イスコン(ISCON)/バクティ・ヨーガ


現代的瞑想

  • Transcendental Meditation (TM瞑想)


この辺りのスクールの概要をざっと見ていきましたが、分類はおそらくあまり拘りはないかと思われます・・・。

それぞれのスクールの独特の練習法などの概要は面白かったです。

結局ヨーガの扱う範疇はとても広いので、それぞれ個人の年齢・体質・目的等に合わせて選択することが必要。そのためには、研究/リサーチベースで、禁忌や効果を認識しながら行っていく必要があるという方向性でした。


近代以降のヨーガの発展に貢献した人としては、このお二人の登場。

• スワーミー・クヴァラヤーナンダ

• スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ


ヨーガの研究所もこのお二人に関連するkdham,とSVYASA,

そして国立研究所であるMDNIYの計3つをカバー。

しかし「全体を統括しているのはMDNIYである」というのは4択問題にも出るくらいハッキリと強調。MDNIY中心にヨーガの基準化・統一化が行われていると。


ちなみに内試験の問題において、

「もし自分のInstituteを作るとしたら、どのようなプロセスが必要か?そのInstituteの目標・目的・取り組みの枠組みを書け」という問題がありました・・・

内試験の時には間に合わずでしたが・・・その後の勉強にて、あ、これかと・・・

Yoga Certification Bord(YCB)の掲げるマニュアルに、”Institution”の定義が載っていました。

例えば、「Yoga Training Center」は2年以上、ヨーガを通して健康とウェルネスへ貢献し、質の高いヨーガのプロフェッショナルを輩出している機関。

「Yoga Institutions」というのは、5年以上、ヨーガ教育、トレーニング、セラピーの領域において貢献し、質の高いヨーガのプロフェッショナルを輩出している機関。これはちょっと難しかったなぁと・・・


あとはAYUSH省の誕生と歴史の変遷、

「国際ヨーガの日の設立」、「共通ヨーガ手順」、

「AYUSH省の目的、目標、取り組み」というのは重要で、

例えば上記の試験のように、「自分のInstitute」を作る時の目的も、AYUSH省の示す「健康・調和・平和」「ヨーガの哲学と実習を通した、教育、セラピー、研究分野の発展」的なところはカバーした回答が必要となります。

こちらは、そこに「In Japan」と付け加えて、クリア。

こちらの教科は、インドヨーガ改革を目の当たりにしながら、触れることのできた貴重な教科だったように思います。

宗主国インド、今後の動向も目が離せません。

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