アサナとプラーナヤーマ×自我
先日参加させていただいたヨーガリトリートの授業にて、アサナのプラーナヤーマの違いのお話がありました。そこで興味深かったこと。
・アサナは自我が強まっていく。
・プラーナヤーマは、自我が弱まっていく。
アサナは「個」としての動きの中で行うため、そこには自他の違いが存在します。
一方プラーナヤーマでは呼吸を通して他とのつながりを経験するため、自他の違いが弱まっていくのです。
ということは・・・ヨーガのクラスでアサナのみ行い終了してしまうと自我が強まった状態に偏ってしまいます。凝り固まった自我の影響を少しでも緩和したいのに、逆効果で終わってしまうのはもったいないすよね。必ずヨーガクラスがアサナ、プラーナヤーマ、瞑想を合わせて行わなければいけない理由がここにもあったのです。
この2つの違いを聞いて、自身の経験と一致するものがありました。私はしばらくアイアンガーヨガを集中して行っていた時期がありました。その後勉強の場を変え、伝統的なヨーガの領域の学校に行きました。
そこではアサナはアイアンガーのような細かなインストラクションは全くなく、よりシンプルで静的なものでした。始めのうち私は「アサナの説明も少ないし、なんて身体の動かし方の知識がないんだろう」「もっと正しいやり方を知っている」「力を抜けなんて言われても、今まで逆のことをやってきて勉強してきたのに、その方法を変えるなんてもったいない」などと思って数日はアイアンガーの方法でアサナを続けていました。
そんな日々の中で、アシスタントのタイ人の方にある一言を言われたのです。
「あなたは正しいポーズは出来てるけど、シャバーサナは一番下手」「力が入りすぎている」と。
それを聞いて、私は自分がアサナを行っているときにいかに緊張しているかに気付いたのです。ポーズを正しく行うこと、他の人よりも上手くやることなどに捉われて、自分の身体の状態を観察することや、心身の状態をリラックスさせ最適化させていくことなど、頭では分かっているつもりでも全く出来ていなかったのです。
その日から私は学校で指導される方法、アシスタントの方のアドバイスを受け入れ、とことん力を抜く方法を実践していきました。
すると自然と身体の柔軟性が上がったり、余分なエゴが除かれ心が穏やかになっていくのを実感出来たのです。
もちろんプラーナヤーマやダーラナで瞑想し集中する時間もあったので、その効果もあったのだと思います。
この経験では、痛いほどアサナだけがヨーガではないこと、ヨーガはポーズではなく取り組む姿勢に重要なエッセンスが詰まっていることを実感した経験でした。
これらヨーガの各技法の役割を知り、適切に自身の練習に取り入れていきたいものですね。
0コメント