「在る」ものへの気付き

先日、ある方との会話の中で非常に驚いたことがあります。

私の職場の近くには、桜の木が数本あり3月下旬から徐々に蕾が大きくなり、

4月には非常に綺麗に咲き始め、1週間ほど前には満開を迎え、

今はやや葉桜になっています。

ちょうどそんな桜が満開の頃、「そこの桜、綺麗ですよねー」と声をかけたら

彼女は「え?桜?ありましたっけ?」と…。


桜の木々は、職場に行く通り道の橋の側にあるので、毎日2回以上は通るはずです。

また交差点の側にあるので、信号を見ようと思ったら嫌でも視界に入るはずなのです。

でも彼女は「きっと毎日下を見て歩いていたから」と。


「桜」の例だけではないですが、きっと目の前に「在る」ものに気付いていないことって、思った以上に多いのではないでしょうか。

また自分にとって相手が「当然気付いているだろう、知っているであろう」ことも、もしからしたら気付いていないこともあるのではと。


「桜に気付かなければいけない」ことはありません。別に日常生活を送るにあったって特に不自由もないはずです。

でも、より身近で、目の前に「在る」ものに気付くこと。

気付いて初めて「綺麗だな」と感動したり、癒されたり、存在に感謝したりすることが出来るのではないかと思います。


「知足」足るを知る。という言葉があります。

幸せで満ち足りた状態を意味しますが、在るものに気付き感謝することがポイントにもなってきます。


常に「ない」ものを欲している意識から、まずは「ある」ものへ感謝してみる。

そこから、本当に必要なものは何かがきっと見えてくるはずです。


おそらく私自身も、今あるものに気付き感謝しきれていない部分があると思います。

少なくとも、自分の気付いていない部分が多くあることを自覚し、

気付きの視点を持ち続けたり、感謝の気持ちを大切にすること。

またそれを基に自分自身を改めて振り返る機会につなげていけるよう心掛けていきたいと思います。



注)写真はイメージです。

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