インド留学記: ベンガルで禅を語る編
皆様、改めまして新年明けましておめでとうございます。
2020年の幕開けです。
年末は前代未聞のビック・トラブルがあったものの、年末年始をタイの親友Vandaとそのご家族とともにお正月気分を過ごさせて頂きました。
そして年始はコルカタでの「セミナーにてプレゼンテーションをする」というミッションからの開始です。
事の始まりは12月のプネー大学でのヨーガ・カンファレンス。
Kdhamの講師軍も参加しており、Dr.Rajeshwarjiに遭遇。
“How are you ?” の次の言葉で、「 1月のカンファレンスでプレゼンテーションしないか?」「交通費や宿泊費も出るし、証明書も授与されるから」と。
「丁度良いところに、kdham関係の外国人でMAやってる奴見つけたー」というノリです。
しかしこちらとしても有り難いお声掛け、、、前向き検討での返答。
詳細は後ほどと言われるものの、待てども、待てどもプレゼンテーマなどの詳細来ず…。相変わらずのインド時間です。
うーん、本当に私はプレゼンをするのか?むしろ本当にそんなカンファレンスは存在するのか?と疑い始めたその頃…
一応の連絡があり、何はともあれと航空券を入手。航空券を入手したら、もう逃げられません、、、
テーマは「Traditional Yoga」「Patanjjali Yoga」「Hatha yoga for Raja yoga」「Yogic concepts in Japan」
この中から選択してとのことです。
相談のもと、今回は「Rajayoga and Zen Buddhism」というお題に挑戦。
恥ずかしながら日本人でありながらも「禅」の理解はぼんやり…まずは禅のお勉強からです。
アドバイスを頂きながら、Wikipediaを読み、NHKの「Zen-the way of wisdom」ビデオクリップ参照、「History of Yoga」の書起し作業等を行いどうにか形になるよう台本を作成。
さらにプレゼンのために、PPT作成。こちらはVandaの力を借り、PPTの持つ機能をフル活用した形で作成。
基本的に休暇後半のタイで作成、、、
タイの整体で体がほぐれたら、プレゼン準備で再び凝り固まるというループをくぐりながらも、徐々に心身そしてプレゼンも準備は整って行きました。
今回のセミナーはこちら。
“International Workshop cum Seminar on Different Asian Schools of Rajayoga: For Human Excellence”
Jointly organized by Ritambhara Prajna
And Jadavpur University, Kaivalyadhama, Lonavla,Pune etc…
参加者の主なプレゼンテーマ:
「Yoga concepts in Indian Wisdom」
「Raja yoga in Mahabharata」
「Integrated approach to Yoga, Therapy」
「Mana Yoga」
「Raja Yoga for physical and intellectual excellence」 etc…
ベンガル出身のSwami Vivekananda によってRaja Yoga の主要文献としてPatanjal Yoga Yoga が位置づけられています。よってこのセミナーでは、Patanjali のAshtangayogaを主軸としつつ、その他のインドの権威ある文献、例えばウパニシャッドやバガヴァッド・ギーター、仏教文献に共通項目や要素を見つけ出し、それを掲げていくという感じです。
私達外国人組は、ミャンマーの尼僧さんや僧侶、ベトナムの僧侶、そして日本のMA in Yoga の生徒、、、外国人組は暗黙の了解的に「仏教とヨーガ」を担当。仏教とヨーガも同じ方向性であるということを主張していきます、、、
打ち合わせなくでしたが、上手いこと「原始仏教」「上座部仏教」「大乗仏教」「禅」とトピックも分散し、それぞれの持ち味を出すことが出来たように思います。
せっかくなので、今回のプレゼン内容の一部…
禅の大まかな歴史の部分から抜粋…
禅の創始者は「だるまさん」で有名な南インド出身の菩提達磨、紀元後6世紀頃。彼が禅を中国にまで広めます。
その後禅は日本に渡り、12世紀鎌倉時代に、特に武士や一般庶民の間で日本の歴史・文化と融合しながら繁栄していきます。
北条時宗の有名な禅実践者の1人。
この時期に多くの禅寺も建設されていきます。
その後世界に日本のZen を広めたのが、臨済宗の老師、釈宗演(1860-1919)
彼は1893年のシカゴ万国博覧会の一環として開催された万国宗教会議にて禅について演説します。そこにはインドヨーガ近代史の主要人物であるSwami Vivekananda が同席していました。
その後釈宗演の弟子で、仏教学者、英語に卓越した鈴木大拙(1870-1966)が禅に関する著書を日本語および英語にて出版。
日本の禅が世界にZenとして知られるようになっていきました。
プレゼンではここから禅の修行方とヨーガの練習法を比較検討していきます、、、
(このからは、またの機会に…)
そして、結果こんなにも禅とヨーガは共通点があるので、”禅は日本式のRaja yoga と言っても過言ではないのです!!!”と締めることで、インドの方々からパチパチパチとなります、、、
参加者50-80人程度。
3日間フル参加ではない人も多いので、出入り含めて平均60人程かなといったところです。
有り難くポジティブなフィードバックも頂く中、、、「貴方の言ってた”テイクナット・ハン…”」
うーん、言ってないけど…と内心…
あ、写真似てるものねと気付きました…
釈宗演とティク・ナットハン…お顔そっくりです、、、
セミナーでは上記プレゼンにプラスして、瞑想練習の時間もありました。
ヨーガ・セミナーの特徴として、多くの場合に練習のプログラムも一体となっていることも挙げられるように思います。何と言ってもヨーガは「練習第一」「経験重視」ということの強調とも言えます。
練習の講師はkdhamのDYEd卒で、kdhamでも働いていたというRanjana Sinha madam. 良い感じのハスキーボイスをお持ちです。
片鼻呼吸法、OMチャンティング、ボディアウェアネスetc… のインストラクションと、インドならではのマントラチャンティング。
滞在したのはSri Sri Kaibalyadham Ram Thakur Ashram というアシュラムです。滞在者が多く綺麗な部屋は満室。セミナー参加者はトタン屋根の最上階フロア… 正直薄暗く、板のようなベッド、インドと言えどもそれなりに寒い中での水シャワー…電気故障の暗闇トイレ…英語も通じないし、ジェスチャーすらあまり通じない…
が、しかし…セミナースタッフによるこまめなマンパワーサポート、アシュラムご飯も非常に美味しくバラエティ豊か…同室者はkdham 出身のSinha madam…そしてSinha madamに言わせたらここの水シャワーはぬるい方とのこと…ここは自分に喝を入れて、郷に入ります。
今回あまり観光は出来ませんでしたが、セミナーを通してベンガルの風を垣間みることが出来ました。
さて、FFROの衝撃から始まった今回の休暇、2週間とは思えない濃さを持っています…そして今日から第2ラウンドの開始です…
頑張りすぎず、頑張らなさすぎず、勉強だけにならず、遊びだけにならないよう…巧みにやっていければと思います。
ちなみに、、、本日アーダールカード(インドの住民票)の登録に再トライ、今回3度目の正直です、、、
きっと要因はFFRO の書類かな?と思うので、今回そちらを提出、、、
さぁ、結果は約2週間後に、、、
皆さん、今年もよろしくお願いいたします。皆様にとって幸多き年になりますように。
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